建築現場でもIoTの導入が進んでいます。IoTは「Internet of Things」の略語で「モノをインターネットへ接続する仕組み」です。ここでは、建築現場でIoTを活用するメリット・デメリットを解説します。
IoTを導入することで、現場での業務を効率化できる可能性があります。代表的な例としてあげられるのが、Webカメラなどを活用した遠隔からの管理です。これまで、現場へ足を運んで行っていた業務を事務所や営業所で行えるようになります。したがって、複数の現場を同時に管理することも可能です。また、移動の必要がないため、腰を据えて各現場を管理しやすくなるでしょう。以上のほかでは、重機を自動化して人的ミスを減らすなども考えられます。IoTを導入することで、業務の効率を大幅に高められる可能性があります。
Webカメラなどを活用して現場を管理できれば移動時間を省けます。また、少ない人員で複数の現場を管理できるようになります。したがって、人件費を削減できるでしょう。IoTを活用して一部の作業を自動化し、作業員の労働時間を減らせるケースもあります。こちらも、人件費の削減につながる活用方法です。資材にICタグを貼ることで、在庫管理を最適化できるケースも少なくありません。在庫チェックの精度を高めて、無駄な発注を減らすなどが考えられるでしょう。IoTはコストの削減に役立つ可能性があります。
IoTの導入により、現場の安全性も確保しやすくなります。労働災害につながりうるさまざまなデータを活用できるようになるからです。例えば、作業員にウェラブル端末を装着させて、作業中の健康状態をモニタリングが可能となります。異常を早期に発見できるため対処しやすくなります。また、ドローンを使った危険な箇所の測量や、データをもとにしたKYシートで作業員の安全意識の向上を図ることも可能です。さらに、現場で使用する機器の状況をリアルタイムで監視すれば、データをもとに不具合が起こるタイミングを把握しやすくなり、予防または不具合を少なくできるといったメリットが得られます。リスクに対する備えを強化できるでしょう。
現場へ新たにIoTを導入する場合、一定のコストがかかります。具体的なコストはケースで大きく異なりますが、内容によってはまとまった金額がかかります。したがって、期待できるメリットを踏まえたうえで導入を検討しなければなりません。IoTを有効に活用するため欠かせない視点です。
モノをインターネットへ接続するため、情報セキュリティのリスクが高くなります。ケースによっては、機密情報が流出してしまうことも考えられるでしょう。したがって、IoTの導入にあたりセキュリティ対策の強化が欠かせません。